11節 重量シャッター／16章 建具工事／令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

1. 16.11.1 一般事項
2. 16.11.2 形式及び機構
3. 16.11.3 材料
4. 16.11.4 形状及び仕上げ
5. 16.11.5 工法

16.11.1 一般事項

1. (1) この節は、建築物に使用する内のり幅8.0m以下、内のり高さ4.0ｍ以下の重量シャッターに適用する。
2. (2) この節に規定する事項以外は、JIS A 4705 (重量シャッター構成部材) による。

16.11.2 形式及び機構

1. (1) シャッターの種類は、JIS A 4705に基づく管理用シャッター、外壁用防火シャッター、屋内用防火シャッター又は防煙シャッターとし、適用は特記による。
2. (2) 外壁開口部に設ける重量シャッターの耐風圧強度は、特記による。
3. (3) 開閉方式は表16.11.1 により、種類は特記による。
   特記がなければ、電動式 (手動併用) とする。
   表16.11.1 重量シャッターの開閉方式
   
4. (4) 安全装置
   1. (ｱ) 電動式シャッターは、不測の落下に備え、急降下制動装置又は急降下停止装置を設けるものとし、設置箇所は特記による。
   2. (ｲ) 電動式シャッターは、降下中に障害物を感知した場合、自動的に停止する機能を有する障害物感知装置を設けるものとし、設置箇所は特記による。
   3. (ｳ) 煙感知器連動機構若しくは熱感知器連動機構又は手動閉鎖装置により閉鎖する屋内用防火シャッター若しくは防煙シャッターには、次の(a)、かつ、(b)による危害防止機構を設けるものとし、設置箇所は特記による。
      1. (a) 危害防止装置
         感知器の作動又は手動閉鎖装置の操作によってシャッターカーテンが自動降下中に、人などの障害物を感知したとき、シャッターカーテンの降下が直ちに停止するか、又は直ちに停止後、反転上昇して停止させ、人などの障害物がなくなると、再びシャッターカーテンが降下を開始し、完全に閉鎖するものとする。
      2. (b) 「防火区画に用いる防火設備等の構造方法を定める件」 (昭和48年 12 月28 日 建設省告示第2563号) に定める基準に適合するもの。
5. (5) スラットの種類は、インターロッキング形とする。
   ただし、防煙シャッターの場合は、「防火区画に用いる遮煙性能を有する防火設備の構造方法を定める件」 (昭和48年12月28日 建設省告示第2564号) に基づく遮煙性能試験に合格するものとする。
6. (6) 外壁用防火シャッター、屋内用防火シャッター及び防煙シャッターには、シャッターケースを設ける。
   なお、管理用シャッターのシャッターケースの設置は、特記による。

16.11.3 材料

1. (1) スラット及びシャッターケース用鋼板はJIS G 3302 (溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯) 又はJIS G 3312 (塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯)に基づき、鋼板の種類及びめっきの付着量は特記による。
   特記がなければ、めっきの付着量は Z12又はF12を満足するものとする。
2. (2) 次の箇所は、16.6.3(1)のステンレス鋼板とする。
   1. (ｱ) ガイドレール及びまぐさ
   2. (ｲ) 外部に面する箇所に用いる場合の座板又は座板のカバー
   3. (ｳ) 外部に面する箇所に用いる場合のスイッチボックス類のふた
3. (3) スイッチボックス類のふたは、錠付きとする。

16.11.4 形状及び仕上げ

1. (1) 鋼板類の厚さは、表16.11.2による。
   表16.11.2 重量シャッターに使用する鋼板類の厚さ
   
   (注) 1. アンカーに代えて、通しものの補強裏板とすることができる。
   2. 強度上必要な場合は、板厚を増す。
   
   
2. (2) スラットとガイドレールのかみ合わせ長さは、表16.11.3による。
   表16.11.3 重量シャッターのスラットとガイドレールのかみ合わせ長さ
   
   (注) ガイドレールとスラットのかみ合わせ長さは、ガイドレール深さの 80%以上とし、スラットをいずれかに寄せたときでも、他端の有効かみ合わせ長さが 20mm以上（端金物含む）とする。
   
   
3. (3) 塗装は、18章［塗装工事］による。

16.11.5 工法

1. (1) 加工及び組立は、表16.11.4を標準とする。
   表16.11.4 重量シャッターの加工及び組立
   
2. (2) 取付けは、16.2.5(2)の(ｱ)及び(ｲ)に準ずる。