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全体目次/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

4節 鋼製建具/16章 建具工事/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

16.4.1 一般事項

この節は、建築物に使用する鋼製建具及び標準型鋼製建具に適用する。

16.4.2 性能及び構造

  1. (1) 建具の性能及び構造は、ドアセットの場合はJIS A 4702 (ドアセット) 、サッシの場合は JIS A 4706 (サッシ)による。
  2. (2) 鋼製建具の性能値
    1. (ア) 簡易気密型ドアセットの気密性、水密性の等級は表16.4.1により、適用は特記による。
      なお、外部に面する鋼製建具の耐風圧性は表16.2.1により、等級は特記による。
      表16.4.1 鋼製建具の性能等級
      表16.4.1 鋼製建具の性能等級
    2. (イ) 耐震ドアとする場合の面内変形追随性の等級は、特記による。
    3. (ウ) (ア)及び(イ)以外は、16.2.2(2)の(イ)及び(ウ)による。

16.4.3 材料

  1. (1) 鋼板類
    1. (ア) 鋼板はJIS G 3302 (溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯) に基づき、めっきの付着量は Z12又はF12を満足するものとする。
      なお、あらかじめりん酸塩処理又はクロメートフリー処理による化成皮膜処理を行ったものを用いる。
    2. (イ) ステンレス鋼板は、16.6.3(1)による。
    3. (ウ) 形鋼は、JIS G 3101 (一般構造用圧延鋼材) による。
  2. (2) くつずりの材料は、ステンレス鋼板とする。
    ただし、点検口の類の場合は、特記による。
  3. (3) 上吊り引戸の下枠 (ガイドレール等) の材料は、ステンレス鋼板とする。
  4. (4) 気密材は、合成ゴム (EPDM、クロロプレン等) 又は合成樹脂 (塩化ビニル等) の類とする。
  5. (5) 押縁留付け用小ねじの材質は、ステンレス製とする。
  6. (6) 構造用接合テープは、JIS Z 1541 (超強力両面粘着テープ) による。
  7. (7) 接着剤は、アクリル樹脂系又はウレタン樹脂系の2液型とし、建具の製造所の仕様による。
  8. (8) 建具用金物は、8節による。
  9. (9) 枠の周囲に充填するモルタルは、表15.3.3[調合 (容積比) 及び塗厚の標準]による。
  10. (10) 外部に面する建具枠回りに使用するシーリング材は、9章7節[シーリング] による。
  11. (11) (1)から(10)まで以外は、建具の製造所の仕様による。

16.4.4 形状及び仕上げ

  1. (1) 鋼板類の厚さは、特記による。
    特記がなければ、片開き、親子開き及び両開き戸の1枚の戸の有効開口幅が950mm 又は有効高さが2,400mm を超える場合を除き、表16.4.2による。
    表16.4.2 鋼製建具に使用する鋼板類の厚さ
    表16.4.2 鋼製建具に使用する鋼板類の厚さ
  2. (2) 製品の寸法許容差及び相対する辺寸法の差は、JIS A 4702又は JIS A 4706による。
  3. (3) 外部に面する建具のガラス溝の寸法、形状等は、16.14.3による。
    なお、屋内に使用する建具のガラス溝は、建具の製造所の仕様による。
  4. (4) 塗装は、18章[塗装工事]による。
  5. (5) くつずりの仕上げは、特記による。
    特記がなければ、ステンレス鋼板を用いる場合は、HLとする。

16.4.5 工法

  1. (1) 加工及び組立は、次による。
    1. (ア) 組立は、表16.4.3及び表16.4.4を標準とする。
      特に雨仕舞及び開閉具合に注意する。
    2. (イ) 組立後、溶接部、隅、角等を平滑に仕上げる。
    3. (ウ) 溶融亜鉛めっき鋼板の溶接部、損傷部等は、塗装に先立ちパテ処理等を行い、平滑に仕上げる。
    4. (エ) (ア)から(ウ)まで以外は、建具の製造所の仕様による。
  2. (2) 取付けは、16.2.5(2)による。
    表16.4.3 鋼製建具の枠類の組立
    表16.4.3 鋼製建具の枠類の組立
    表16.4.4 鋼製建具の戸の組立
    表16.4.4 鋼製建具の戸の組立

16.4.6 標準型鋼製建具

標準型鋼製建具は、次により、有効内法寸法及び建具用金物を標準化したものとする。
  1. (ア) 有効内法寸法は表16.4.5により、形式及び寸法は特記による。
    表16.4.5 標準型鋼製建具の有効内法寸法
    表16.4.5 標準型鋼製建具の有効内法寸法
    (注) 下端の寸法押え位置は、床仕上げ面とする。

  2. (イ) 建具用金物
    1. (a) 錠類は、シリンダー箱錠 (レバーハンドル) とする。
      なお、表16.8.1 による品質を満たした建具の製造所の仕様による。
    2. (b) ドアクローザは、露出型とする。
    3. (c) (a)及び(b)以外は、建具の製造所の仕様による。
  3. (ウ) (ア)及び(イ)以外は、16.4.2から16.4.5までによる。

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このページは、国土交通省のウェブサイトで公開されている公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版をウェブページ化したものです。