スキップしてメイン コンテンツに移動

全体目次/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

5節 フローリング張り/19章 内装工事/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

  1. 19.5.1 一般事項
  2. 19.5.2 材料
  3. 19.5.3 工法一般
  4. 19.5.4 釘留め工法
  5. 19.5.5 接着工法
  6. 19.5.6 養生

19.5.1 一般事項

この節は、フローリングを用いて、床張りを行う工事に適用する。
ただし、体育館等の床は除く。
なお、縁甲板張りについては、12章6節[床板張り]による。

19.5.2 材料

  1. (1) フローリングは、JAS 1073(フローリング)による工場塗装品とする。
  2. (2) フローリングのホルムアルデヒド放散量等は、特記による。
    特記がなければ、「F☆☆☆☆」、「接着剤等不使用」(単層フローリングに限る。) 、「ホルムアルデヒドを放散しない塗料等使用」(単層フローリングに限る。) 、「非ホルムアルデヒド系接着剤使用」又は「非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデヒドを放散しない塗料等使用」とする。
  3. (3) フローリングの品名は次により、種類は特記による。
    1. (ア) 単層フローリング
      1. (a) フローリングボード1等
      2. (b) フローリングブロック1等
    2. (イ) 複合フローリング
      化粧加工の方法は、天然木化粧とする。

19.5.3 工法一般

  1. (1) 工法は次により、適用する工法は特記による。
    1. (ア) 釘留め工法
      1. (a) 根太張り工法
      2. (b) 直張り工法
    2. (イ) 接着工法
  2. (2) その他
    1. (ア) 壁、幅木、框及び敷居とフローリングの取合いには、必要に応じて、板の伸縮に備えた隙間を設ける。
    2. (イ) 施工中及び施工後、気温が5℃以下になると予想される場合は、施工を行わない。
      ただし、採暖等の養生を行う場合は、この限りでない。

19.5.4 釘留め工法

  1. (1) 根太張り工法は、次による。
    下張りを行わずに、直接、フローリングを根太の上に、接着剤を併用して釘で留め付ける。
    1. (a) 材料
      1. ① フローリングはフローリングボード (根太張用) 又は複合フローリング (根太張用)とし、適用は特記による。
      2. ② フローリングボードは、次による。
        1. ㋐ 厚さ、幅及び長さは、表19.5.1による。
        2. ㋑ 樹種は、特記による。
          表19.5.1 根太張り工法のフローリングボード
          表19.5.1 根太張り工法のフローリングボード
      3. ③ 複合フローリングは、次による。
        1. ㋐ 表層、厚さ、幅及び長さは表19.5.2により、種別は特記による。
        2. ㋑ 樹種は、特記による。
          表19.5.2根太張り工法の複合フローリング
          表19.5.2根太張り工法の複合フローリング
      4. ④ 釘は、原則として、フロア釘又はフロア用ステープルとする。
      5. ⑤ 接着剤は、JIS A 5536 (床仕上げ材用接着剤) に基づくエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系又は変成シリコーン樹脂系とする。
        ただし、ホルムアルデヒド放散量による区分は、特記による。
        特記がなければ、F☆☆☆☆とする。
    2. (b) 施工は、次による。
      1. ① 張込みに先立ち、板の割付けを行う。
      2. ② 所定の接着剤を根太に塗布し、隣接する板の短辺の継手が揃わないように継手を根太上とし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、根太に向け、雄ざねの付け根から隠し釘留めとする。
  2. (2) 直張り工法は、次による。
    下張り用床板を張った上に、接着剤を併用して、フローリングを釘で留め付ける。
    1. (a) 材料
      1. ① フローリングはフローリングボード (直張用) 又は複合フローリング (直張用) とし、適用は特記による。
      2. ② フローリングボードは、次による。
        1. ㋐ 厚さ、幅及び長さは、表19.5.3による。
        2. ㋑ 樹種は、特記による。
          表19.5.3 直張り工法のフローリングボード
          表19.5.3 直張り工法のフローリングボード
      3. ③ 複合フローリングは、次による。
        1. ㋐ 表層、厚さ、幅及び長さは表19.5.4により、種別は特記による。
        2. ㋑ 樹種は、特記による。
          表19.5.4 直張り工法の複合フローリング
          表19.5.4 直張り工法の複合フローリング
      4. ④ 釘は、(1)(a)④による
      5. ⑤ 接着剤は、(1)(a)⑤による。
    2. (b) 施工は、次による。
      1. ① 下張り用床板は、表12.6.1[床板張りの工法]により、上張りのフローリングとの継手位置が合わないようにする。
        根太間隔は、300mm程度とする。
      2. ② 張込みに先立ち、板の割付けを行う。
      3. ③ 所定の接着剤を下張り用床板に塗布し、隣接する板の短辺の継手が揃わないようにし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、雄ざねの付け根から隠し釘留めとする。

19.5.5 接着工法

コンクリート又はモルタル下地の類に、接着剤を用いてフローリングを張り付ける。

  1. (ア) 材料
    1. (a) フローリングはフローリングボード(直張用)、複合フローリング (直張用)又はフローリングブロックとし、適用は特記による。
    2. (b) フローリングボードは、次による。
      1. ① 厚さ、幅及び長さは、表19.5.5による。
      2. ② 樹種は、特記による。
        表19.5.5 接着工法のフローリングボード
        表19.5.5 接着工法のフローリングボード
    3. (c) 複合フローリングは、次による。
      1. ① 表層、厚さ、幅及び長さは表19.5.6により、種別は特記による。
      2. ② 樹種は、特記による。
        表19.5.6 接着工法の複合フローリング
        表19.5.6 接着工法の複合フローリング
    4. (d) フローリングブロックの樹種、厚さ、幅及び長さは、特記による。
    5. (e) フローリング裏面の不陸緩和材は、特記による。
      特記がなければ、合成樹脂発泡シートとする。
    6. (f) フローリングの接着剤は、19.5.4(1)(a)⑤による。
  2. (イ) 施工は、次による。
    1. (a) 下地は、19.2.3(1)の下地の類とする。
    2. (b) 張込みに先立ち、板の割付けを行う。
    3. (c) 所定の接着剤を専用のくしべらを用いて均等に伸ばし、全面に塗布する。
    4. (d) 隣接する板の短辺の継手が揃わないようにし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、平滑に張り込む。
    5. (e) 接着剤が硬化するまで養生を行う。

19.5.6 養生

施工後は、吸湿及び汚れを防ぎ、直射日光を避け、水が掛からないように養生紙等で養生を行う。

コメント

このページは、国土交通省のウェブサイトで公開されている公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版をウェブページ化したものです。