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全体目次/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

2節 屋外雨水排水/21章 排水工事/令和4年版 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)

  1. 21.2.1 材料
  2. 21.2.2 施工
  3. 21.2.3 試験

21.2.1 材料

  1. (1) 排水管用材料は表21.2.1により、材種、種類・記号、呼び径等は特記による。
    表21.2.1 排水管用材料
    表21.2.1 排水管用材料
    (注) AS 38は、塩化ビニル管・継手協会の規格である。

  2. (2) 遠心力鉄筋コンクリート管のソケット管をゴム接合とする場合のゴム輪は JIS K 6353 (水道用ゴム) に基づき、種類はⅣ類とする。
  3. (3) 硬質ポリ塩化ビニル管のゴム輪形受口に使用するゴム輪の材料はJIS K 6353に基づき、種類はⅠ類Aとする。
  4. (4) 側塊はJIS A 5372 (プレキャスト鉄筋コンクリート製品) のマンホール側塊に基づき、形状及び寸法は特記による。
  5. (5) 排水桝、ふたの種類等は、特記による。
    ただし、鋳鉄製ふたは空気調和・衛生工学会規格SHASE-S209 (鋳鉄製マンホールふた) に基づき、名称、種類及び適用荷重は特記による。
  6. (6) グレーチングの材質、用途、適用荷重、メインバーピッチ、ボルト固定の有無等は、特記による。
  7. (7) 地業は、次による。
    1. (ア) 砂地業に使用する砂は、4.6.2[材料](2)による。
    2. (イ) 砂利地業に使用する砂利は 4.6.2[材料](1)により、粒度はJIS A 5001 (道路用砕石) に基づくC-40、C-30 又はC-20 程度のものとする。
  8. (8) 現場打ちの場合のコンクリートは6章14節[無筋コンクリート]により、コンクリートの種類、設計基準強度及びスランプは特記による。
    特記がなければ、普通コンクリートとし、設計基準強度は18N/mm2、スランプは 15cm又は18cm とする。
    ただし、軽易な場合、コンクリートの調合は容積比でセメント1:砂2:砂利4程度とすることができる。
  9. (9) 現場打ちの場合の鉄筋は、5章2節[材料]により、種類の記号等は、特記による。
    特記がなければ、種類の記号は、SD295とする。
  10. (10) 凍上抑制層に用いる材料は、有機物、ごみ等を含まないものとし、特記による。
    また、砂を用いる場合、粒度は、表21.2.2による。
    なお、砂の粒度試験は JIS A 1102 (骨材のふるい分け試験方法)に基づき、適用は特記による。
    表21.2.2 凍上抑制層用砂の粒度
    表21.2.2 凍上抑制層用砂の粒度

  11. (11) モルタル用材料は15.3.2[材料]により、調合は容積比でセメント1:砂2とする。
  12. (12) 埋戻しに用いる材料は、特記による。
    特記がなければ、表3.2.1[埋戻し及び盛土の種別]により、種別はB種とする。

21.2.2 施工

  1. (1) 現場打ちの場合で、降雨若しくは降雪が予想される場合又は気温が低い場合、施工及び養生は、22.5.4[施工](1)及び22.5.5[養生](1)による。
  2. (2) 根切りは、次による。
    1. (ア) 遠心力鉄筋コンクリート管の場合の根切り底の継手箇所は、必要に応じて、増掘りをする。
    2. (イ) (ア)以外の排水管の場合の根切り底は、勾配付きに仕上げる。
    3. (ウ) 床掘りの仕上り面の掘削においては、地山を乱さないように、かつ、不陸が生じないように施工を行う。
  3. (3) 埋戻しは、管きょその他の構造物の側面に空隙が生じないよう十分突き固めながら管の中心線程度まで管の両側から同時に埋め戻し、さらに、排水管を移動させないようにして土を締め固めた後、所定の埋戻しを行う。
    また、埋戻しに当たり、埋戻し箇所の残材、廃物、木くず等を撤去し、1層の仕上り厚さは 20cm以下とし、適切な含水状態の土等で十分締め固めながら埋め戻す。
  4. (4) 構造物の隣接箇所及び狭い箇所の締固めは、空隙が生じないよう十分締め固める。
  5. (5) 既設の設備に連結する場合は、既設の設備に支障のないように取り付け、その接合部を補修する。
  6. (6) 側塊及び排水桝は、次による。
    1. (ア) 地業は、4.6.3[砂利及び砂地業]及び 4.6.4[捨コンクリート地業]による。
    2. (イ) 現場打ちの場合のコンクリート用型枠は、6.8.2[材料]による。
    3. (ウ) 側塊は、モルタル接合とする。
    4. (エ) 現場打ちの場合の外部見え掛り面は、必要に応じて、モルタルを塗り付けて仕上げる。
    5. (オ) 内法が600mmを超え、かつ、深さ 1.2mを超える排水桝には、足掛け金物を取り付ける。
      なお、材料は、次による。
      1. (a) 現場打ちの場合は、幅400 mm、径 22mmのステンレス製、径 22mmの防錆処置を行った鋼製又は径19mmの合成樹脂被覆加工を行った足掛け金物とし、適用は特記による。
      2. (b) 既製品の場合は、マンホール側塊の製造所の仕様による。
    6. (カ) 排水管の切断部の小口は平らに仕上げ、桝との接合部は排水管が桝の内面に突き出るように取り付ける。
      桝との隙間には、水漏れがないように、モルタルを桝の内外から詰めて仕上げる。
    7. (キ) 汚水の混入する排水桝には、インバートを設ける。
      インバートは、排水管の施工後、底部に流線方向にならって半円形の溝を作り、モルタルで仕上げる。
  7. (7) 遠心力鉄筋コンクリート管は、次による。
    1. (ア) 基床の厚さ及び種類は、特記による。
      なお、基床は勾配付きに敷き込み突き固めた後、排水管をなじみよく敷設する。
    2. (イ) ソケット管の場合は、受口を上流に向けて水下から敷設する。
      差込み管との隙間には、硬練りモルタルを充填し、水漏れがないように目塗りを行う。
    3. (ウ) カラー継手の場合は、片方をおか継ぎとし、ソケット管と同様に敷設する。
    4. (エ) ソケット管をゴム結合とする場合は、ゴム輪を用いて所定の位置に密着するように差し込み、敷設してある管のソケットのゴム輪に影響を与えない滑剤 (グリース等) を塗り付け、差込み管をレバーブロック等で目安線まで引き込む。
  8. (8) 硬質ポリ塩化ビニル管は、次による。
    1. (ア) 基床の厚さ及び種類は、特記による。
      なお、基床は勾配付きに敷き込み突き固めた後、排水管をなじみよく敷設する。
      また、管頂から100mmまで同材で埋め戻す。
    2. (イ) 継手は硬質ポリ塩化ビニル管継手による冷間工法とし、継手には接着剤又はゴム輪を用いるものとし、適用は特記による。
      特記がなければ、接着剤とする。
    3. (ウ) コンクリート製マンホール及び桝との取付け部には、管の外面に砂付け加工を行った管を使用する。
    4. (エ) マンホール等のコンクリート構造物に接続する場合は、構造物から1m以内にゴム輪接合部を設ける。
  9. (9) 凍上抑制層は、厚さが均等になるように材料を敷き均し、締め固める。
  10. (10) 発生土の処理は、3.2.5[建設発生土の処理]による。

21.2.3 試験

(1) 通水試験
排水管の埋戻しに先立ち、排水に支障がないこと及び漏水のないことを確認する。
さらに、全ての系統が完了した後、通水試験を行う。

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このページは、国土交通省のウェブサイトで公開されている公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版をウェブページ化したものです。